AI IndustrySep 2, 2026 21:22 UTC

企業のAIチップ評価、非NvidiaがNvidiaを上回る

VentureBeatが2025年7月に実施したAIインフラ担当者170名への調査で、今後12か月以内に非NvidiaのAIチップを評価予定とする企業の割合が39.4%に達し、次世代Nvidia GPU(25.3%)を14ポイント上回った。企業はNvidiaを唯一の選択肢と捉えず、複数ベンダーのチップを比較検討する戦略へとシフトしている。

企業のAIチップ評価、非NvidiaがNvidiaを上回る

企業のAIインフラ担当者の間で、次世代の評価候補としてNvidia以外のチップを選ぶ動きが広がっている。VentureBeatが2025年7月に実施した調査(AIインフラ担当者170名を対象)によると、今後12か月以内にNvidia以外のAIアクセラレーターを評価する予定と答えた割合は39.4%に達した。一方、NvidiaのBlackwell(GB300)など次世代Nvidia GPUを評価対象とする予定の割合は25.3%にとどまり、その差は14ポイントとなった。

評価候補として挙げられた非Nvidia製品は、AWSのTrainium、GoogleのTPU、AMDのInstinct、IntelのGaudi、そして自社開発のASIC(特定用途向け半導体)など多岐にわたる。Nvidiaは現時点でも多くの企業の本番環境における標準的な選択肢であり続けているが、今回の調査結果は、企業がNvidiaを唯一の評価対象とは見なさず、複数のチップを比較検討する方向へ戦略をシフトしつつあることを示している。AIアクセラレーター市場ではNvidiaが長らく圧倒的なシェアを持ってきたが、クラウド各社や半導体メーカーが独自チップの性能と供給体制を着実に強化してきた背景が、こうした動きを後押ししていると見られる。

一方で、プラットフォームそのものを短期間で切り替えようとする企業は減っている。3か月以内にプラットフォームを変更すると予想した回答者の割合は、6月の38.3%から7月には28.8%に低下した。これは、企業が大規模な切り替えより、現行インフラの活用度を高めることを優先していることを示す。GPUを自社運用している企業のうち、稼働率が50%以下の割合は6月の83%から7月には69%に下がり、50%超の割合は13%から23%へと上昇した。

AIプラットフォームの本番導入状況にも変化が見られた。Microsoft Azureを本番環境で使用していると答えた割合は6月の29%から7月には47.1%へと18.1ポイント増加した。ただし、7月の回答者は従業員1,000人以上の大企業が57%を占めており(6月は37%)、サンプル構成の違いが数値に影響している点には注意が必要だ。GoogleのGeminiは両月で最も利用率が高く、6月の41.1%から7月には47.6%へと増加し、Azureをわずかに上回った。OpenAIの本番利用は40.2%から49.4%に、Anthropicは12.1%から24.7%へとそれぞれ増加した。

インフラの効果を測る基準にも変化が表れている。「稼働率・信頼性」を重要な指標として選んだ割合は42.1%から51.2%に増加し、「スループット(処理能力)」を選んだ割合も21.5%から24.7%に上昇した。導入のしやすさに関する平均評価は5点満点で3.84から4.04に改善し、総合満足度は4.07から4.14へわずかに上昇した。一方で、コストパフォーマンスの評価はほぼ横ばいで約3.9にとどまっている。

この調査結果が示すのは、企業がAIインフラに対してより実務的・経営的な視点を持ち始めているということだ。稼働率や信頼性を重視する傾向の強まりは、AIを「試験的に使うもの」から「事業運営の一部として安定稼働させるもの」として捉え直す変化を反映していると見ることができる。チップ選定においても、特定ベンダーへの依存を減らしながら複数の選択肢を確保するという、いわゆる「マルチベンダー戦略」が定着しつつある段階にあると位置づけられる。今後はAzureやGeminiといったプラットフォームの実際の稼働コストや信頼性の評価が、導入先の分かれ目となる可能性がある。

#AIインフラ#半導体#Nvidia#AIチップ#企業AI#クラウド#GPU
AI issue Staff

This article is an original work independently written and edited by the AI issue editorial team based on factual reporting. © AI issue. Unauthorized reproduction, redistribution, or use for AI training is prohibited.

Comments

Log in to comment