AI技術2026年11月7日 10:21

Ricursive、大規模LLM「Ripple-65B」を公開

米Ricursive Intelligenceは、650億パラメータのオープンウェイト言語モデル「Ripple-65B Preview」をApache 2.0ライセンスで公開した。コーディングベンチマーク「TerminalBench 2.1」において、オープンソース米国モデルの中で最高スコアを記録したとしている。ただし、他のベンチマークでは同時期に公開されたオープンモデル「Inkling 2 Small」に劣る結果も出ており、性能は用途によって差がある。

Ricursive、大規模LLM「Ripple-65B」を公開

米スタートアップのRicursive Intelligenceが、650億パラメータのオープンウェイト言語モデル「Ripple-65B Preview」を公開した。同社はApache 2.0ライセンスのもとで無償公開しており、商用利用を含む幅広い用途に開放している。開発にかかった総研究開発費は3,200万ドル(約48億円)とされる。

AIモデルの開発競争において、オープンソース陣営と米国拠点の開発者の存在感が近年じわじわと増している。商用の大手モデルに比べ、自社環境で動作させやすく、ライセンスの制約が少ないオープンモデルは、企業や研究機関にとって現実的な選択肢になりつつある。こうした流れの中でRipple-65Bは、米国発のオープンモデルとして位置づけられる。

性能面では、コーディングに関するベンチマーク「TerminalBench 2.1」において、オープンソースの米国モデルの中で最高スコアを記録したとRicursiveは発表している。TerminalBenchはAIが実際の端末(ターミナル)環境でコードを実行・操作する能力を測るもので、いわゆる「AIエージェント」としてのコーディング能力を評価する指標だ。この分野での高い評価は、同モデルがソフトウェア開発の自動化用途に向いている可能性を示す。

一方で、他のベンチマークでは、ほぼ同時期に公開された別の西洋発オープンモデル「Inkling 2 Small」に及ばない結果も確認されている。TerminalBenchでの優位性が特定用途に限定される可能性を示しており、モデルを選ぶ際には目的に応じた評価が不可欠だといえる。単一のベンチマーク結果だけで性能全体を判断することの難しさが、改めて浮き彫りになっている。

Apache 2.0ライセンスでの公開という点も見逃せない。このライセンスは商用・非商用を問わず自由に利用・改変・再配布できるもので、オープンソースライセンスの中でも制約が少ない部類に入る。開発者や企業がモデルをそのまま使ったり、自社システムに組み込んで改良したりすることが容易であり、普及の面で有利に働くという見方ができる。

オープンLLM(大規模言語モデル)の領域では、MetaのLlamaシリーズなど知名度の高い存在が先行しているが、Ripple-65Bのような新興モデルが特定分野で競争力を発揮する事例は増えている。AIエージェントによるコーディング自動化への注目が高まる中、端末操作を含む実践的な能力を重視した開発アプローチは、市場のニーズと一致している部分がある。今後は他のベンチマーク領域での改善や、実際の開発現場でどれほど使われるかが、このモデルの評価を左右するポイントになるだろう。

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AI issue 編集部

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