AI産業Block2026年8月20日 16:25

Block、AIエージェント統合デスクトップ「Berd」をOSS公開

決済サービスSquareなどを手がけるテクノロジー企業Blockが、社内向けに開発したAIエージェント統合デスクトップアプリ「Berd」をオープンソースとして公開した。Apache 2.0ライセンスのもとGitHubで無償配布されており、macOS・Windows・Linuxに対応する。複数のAIエージェントやモデルを一つの環境で横断的に使えることを目的としており、会話履歴はローカルに保存される設計だ。

Block、AIエージェント統合デスクトップ「Berd」をOSS公開

決済サービスSquareやCash Appを運営するテクノロジー企業Blockが、社内向けに開発したAIエージェント統合デスクトップアプリ「Berd」をオープンソースとして公開した。Apache 2.0ライセンスのもとGitHubで公開されており、商用利用を含めた自由な使用・改変・再配布が可能だ。macOS・Windows・Linuxの3プラットフォーム向けにビルド済みのファイルが無償で配布されている。

Berdが生まれた背景には、Block社内でのAI活用における実務上の課題があった。Block独自のAIエージェント「Goose」、AnthropicのClaude Code、OpenAIのCodexと、社員が複数のAIエージェントを使い分ける状況が広がる中、それぞれのインターフェイスや設定方法がバラバラで、作業の文脈(コンテキスト)を都度整え直す手間が生じていた。Blockのテクノロジーコミュニケーション担当Lucinda Bell氏はこの状況を「異なるインターフェイスや設定システム、コンテキスト管理の方法をそれぞれ操作しなければならなかった」と説明している。Berdはその解決策として、一つのデスクトップ環境にすべてをまとめることを目指して開発された。

Berdはブラウザではなくローカルにインストールするデスクトップアプリという形を採る。Block AI Capabilities部門責任者のBrad Axen氏によると、プロジェクトやローカルファイル、リポジトリ、ローカル起動のエージェントと直接連携できることが、デスクトップ型にこだわる理由だという。アプリ上では、チャットの開始・ファイルやフォルダの添付・エージェントやAIモデルの選択・プロバイダーの設定・スキルや拡張機能の管理・セッション履歴の確認・自動化の構築といった一連の操作をまとめて行える。会話の履歴はローカルに保存される設計だ。

設計上のもう一つの特徴が、操作状態の「見える化」だ。Berdの製品仕様によると、ユーザーが常に「どのプロジェクト・ファイル・エージェント・モデル・プロバイダー・セッション状態が現在の会話に影響しているか」を把握できることを重視している。エラーや利用不可のプロバイダー、読み込み中の状態なども、曖昧にせず明示的に表示する方針が取られている。これは一般的なチャットボット型のUI設計とは異なるアプローチと言える。

GitHubのリポジトリは2025年8月18日時点でバージョン0.6.2に達しており、7回目の公開リリースとなる。貢献者(コントリビューター)は91人を数える。Blockはエンジニアだけでなく、幅広い職種の社員がAIエージェントを活用できるよう設計したと説明しており、会話から始めてツールや文脈、構造を段階的に加えていけるUI設計が採用されている。

AIエージェントの活用が広がるにつれ、モデル単体の性能だけでなく「どう使い続けるか」という継続的な作業環境の整備が課題として浮上している。Berdのようなツールは、複数のAIサービスを横断しながら一貫した作業環境を維持したい企業や開発者にとって、実務的な選択肢の一つになりうると見ることができる。オープンソースとして公開されたことで、Blockの社内ユースケースを超えてコミュニティでの改善が進む可能性もある。

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AI issue 編集部

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