AI産業Figma2026年9月7日 12:25

Figma、AIエージェントでセキュリティ調査を自動化

デザインツール大手のFigmaは、自社のセキュリティチームを支援するAIエージェントを開発・運用していることを、エンジニアリングチームが公式に記録・公開した。このエージェントはアラート調査から過去インシデントの検索、コード修正案の作成まで担い、複雑なアラートの解決時間を約70%短縮したという。

Figma、AIエージェントでセキュリティ調査を自動化

デザインツール大手のFigmaは、自社のセキュリティチームを支援するAIエージェントを開発・運用していることを、エンジニアリングチームが公式にまとめた。このエージェントは、セキュリティアラートの調査、過去のインシデント(障害・事故)の検索、社内システムの確認、さらにはコード修正案の作成まで、幅広い作業を担う。従来は人が手作業でこなしていた一連の業務を、AIが連携しながら処理する仕組みだ。

セキュリティチームが日々直面する課題のひとつが、膨大な数のアラートへの対応だ。アラートごとに過去の事例を調べ、影響範囲を確認し、対処方針を決める、という一連の流れは時間と専門知識を要する。特に同じパターンのアラートが繰り返し発生する場合、調査のたびにゼロから作業をやり直すことになり、エンジニアの負担は大きくなりやすい。AIを活用してこうした反復作業を削減しようとする動きは業界全体で広がりつつあるが、Figmaはその取り組みの具体的な内側を公開した形となる。

Figmaが開発したエージェントは、過去の調査履歴から学習する点が大きな特徴だ。同様のアラートに対して以前どのような手順で対応したか、どんな結論に至ったかを参照することで、次回以降の調査をより速く進められるようにしている。また、必要に応じてコードの修正案も自動で用意するため、エンジニアが対応策を一から書き起こす手間が省かれる。こうした一連の仕組みにより、複雑なアラートの解決にかかる時間が約70%短縮されたと、エンジニアリングチームは記録している。

この取り組みが業界から注目されるのは、AIエージェントを「実際の業務フローに組み込んだ」事例として比較的詳細に公開されているからだと位置づけられる。単なるチャットボットではなく、システムへのアクセスや過去データの参照、コード生成といった複数の能力を組み合わせた「エージェント型AI」は、ここ数年で急速に現実の業務へ入り込みつつある。セキュリティ領域はその早期採用分野のひとつであり、Figmaの事例はそのひとつの具体像を示している。

70%という処理時間の短縮は、セキュリティ対応の現場にとって実質的な意味を持つ。サイバー攻撃や脆弱性への対応では、初動の速さが被害の規模を左右することも多く、調査時間が大幅に短くなることは即座に事業リスクの低減につながりうる。一方で、AIが調査の判断を補助・代替する構造は、誤検知や見落としのリスクをどう管理するかという新たな問いを生む可能性もある。今後は精度や安全性の担保をどう設計するかが、同種の取り組みでは問われる論点となるという見方ができる。

Figmaの公開は、AIエージェントを自社のセキュリティ業務に組み込もうとする他の企業にとって、実践的な参考例となりうる。特に「過去の調査から学習する」という設計は、時間をかけるほど精度が上がる構造であり、長期運用における有効性という観点でも注目に値する。AIによるセキュリティ対応の事例がどのように積み重なり、業界標準的なアプローチへと発展していくか、引き続き動向を追う価値があると言えるだろう。

#AIエージェント#セキュリティ#Figma#業務自動化#生成AI#インシデント対応
AI issue 編集部

本記事は、AI issue編集部が事実(ファクト)をもとに独自に作成・編集した著作物です。著作権はAI issueに帰属し、無断転載・再配布およびAIの学習・活用を禁じます。

コメント

コメントするにはログイン