AI産業2026年8月21日 22:21

NanoClaw、Slackでエージェントチームを構築できる連携機能を提供

AIエージェント基盤「NanoClaw」を開発するNanoCo.は、Slackとの新しい連携機能を公開した。Slackのメッセージ一つで複数のAIエージェントチームを作成でき、各エージェントは独自のアバターや役割、権限を持って継続的に機能する。エージェントはSlack上だけでなく、TelegramやWhatsAppなど他のメッセージングサービスからも利用できる。

NanoClaw、Slackでエージェントチームを構築できる連携機能を提供

AIエージェント開発ツールを手がけるNanoCo.が、ビジネスチャットツール「Slack」との新しい連携機能を提供開始した。この機能を使うと、Slackのメッセージを一つ送るだけで、複数のAIエージェントからなるチームを作成できる。各エージェントには専門スキルや独自のワークフロー、さらにはカスタムアバターまで設定できる点が特徴だ。

NanoCo.が開発する「NanoClaw」は、オープンソースで企業向けに設計された自律型AIエージェント基盤で、より手軽に使える低コード版として提供されている。これまでAIエージェントをSlackに組み込む試みは多くの企業で検討されてきたが、実際の設定作業は煩雑で、管理者向けのインターフェースやAPIキーなど多数の認証情報を扱う必要があった。NanoCo.はこうした手間を大幅に省く「Connect Slack」オプションを新連携機能に組み込んだ。

新しいSlack連携では、各エージェントがSlack上で独自のアバター・名前・IDを持つ独立した存在として機能する。エージェント同士はSlackのチャンネルや「Shared Canvas」(共有メモ機能)上で協働でき、TelegramやWhatsAppなど他のメッセージングプラットフォームからも個別に呼び出すことができる。また、エージェントには役割・メモリのコンテキスト・指示・権限をそれぞれ個別に設定でき、一つのタスクが終わると消える使い捨ての存在ではなく、継続して機能し続ける「常駐型」の設計を取っている。

NanoClawの基本的なセットアップは、プロジェクトをクローン(複製)してインストーラーを実行する方式で、依存ライブラリの導入から認証情報の設定、エージェントコンテナの構築、最初のメッセージングチャンネルとの接続までを順に案内する。エージェントを動かす大規模言語モデル(LLM)は開発者や企業が自由に選択できるため、性能やコストなど自社の優先事項に合わせて最適化できる。このLLM選択の自由度は、2026年1月にリリースされたオープンソース版NanoClawから引き継いでいる仕様だ。

NanoCo.のCEO兼共同創業者であるGavriel Cohen氏はVentureBeatの取材に対し、「今後12〜18か月のうちに、チームの全員がエージェントのマネージャーになる」と述べた。また、今回の連携について「エージェントが初めてSlackにネイティブな形で参加した」と位置づけ、以前は複数エージェントを同一のボットアカウントの裏側に隠す形でしか実現できなかったと説明した。

AIエージェントをビジネスツールに統合する動きは業界全体で加速しているが、その多くは単一目的・単発タスク型にとどまる傾向がある。NanoClawの新機能が一線を画すとすれば、エージェントを「一時的な補助ツール」ではなく、組織の中に恒常的に存在する「デジタルな同僚」として位置づけている点だ。複数エージェントが役割分担しながら継続して働く構造は、単純なチャットボットとは異なる、小規模なデジタル部門に近い在り方といえる。LLMを自由に選べるオープンな設計と合わせて、今後の企業向けエージェント活用において一つの参照点となる可能性がある。

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AI issue 編集部

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