XがNitterに使用停止要求を送付
XはオープンソースプロジェクトNitterに対し、スクレイピングを理由にサービスインスタンスとコードリポジトリの削除を求める使用停止要求書を送付した。Nitterはプライバシーに配慮したXの代替フロントエンドを提供しており、プロジェクトの存続そのものが問われる事態となっている。

Xは、オープンソースプロジェクト「Nitter」に対し、使用停止要求書(シーズ・アンド・デシスト・レター)を送付した。Xは、Nitterがスクレイピング(Webサイトからデータを自動収集する行為)を行っているとして、Nitterのサービスインスタンスとコードリポジトリの削除を求めている。
Nitterは、Xのプライバシーに配慮した代替フロントエンドを提供するオープンソースプロジェクトだ。通常、XはサービスへのアクセスにJavaScriptを必要とし、利用者の行動データを広範に収集する仕組みを持つ。一方でNitterは、X本体に直接アクセスせずにコンテンツを表示できる仕組みを提供することで、追跡を回避しながらXの情報を閲覧したいユーザーに広く利用されてきた。
今回Xが問題としているのは、こうしたデータ取得の方法がXの利用規約に反するというものだ。Xはスクレイピングを禁止しており、Nitterのような外部からの自動データ取得がこれに当たると主張している。使用停止要求書にはサービスの停止に加え、コードリポジトリ自体の削除も含まれており、プロジェクトの存続そのものが問われる内容となっている。
この動きは、Xがプラットフォームデータへのアクセス管理を強化してきた流れの中に位置づけられる。Xは2023年以降、APIの有料化を進め、無料での大規模データ取得を事実上制限してきた。Nitterのようなサードパーティツールの排除は、その延長線上にある対応という見方ができる。プラットフォーム事業者がデータを自社の資産として囲い込む動きは、X以外でも広まっており、特にAIの学習データとしての価値が高まるにつれて、こうした傾向はより鮮明になってきている。
オープンソースコミュニティにとって、今回の要求はひとつの重要な局面となる。コードリポジトリの削除まで求める内容は、単なる運用停止を超えて、プロジェクトの知的成果物そのものを標的にしたものといえる。オープンソースソフトウェアがどこまで合法的に公開・維持できるかという問題は、今後のプラットフォームとオープンソースコミュニティの関係を左右する問いでもある。
今後の焦点は、Nitterプロジェクトがこの要求に応じるかどうか、また法的手続きに発展するかどうかだ。使用停止要求書は法的拘束力を持つものではないが、後続の法的措置への布石となるケースも多い。プライバシーを重視するユーザーや開発者コミュニティがどう対応するかも、引き続き注目すべき点といえる。
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