AI技術Perplexity2026年9月26日 14:22

Perplexity、自社開発DBでクエリ遅延を大幅削減

AI検索サービスのPerplexityは、データベース基盤をAmazonのDynamoDBから自社開発のキー・バリューストア「CobbleDB」へ移行した。CobbleDBはRustで開発されており、大量ドキュメントを一括処理する際のクエリ遅延を削減しつつ、クラウドストレージコストの低減も実現している。

Perplexity、自社開発DBでクエリ遅延を大幅削減

AI検索サービスを手がけるPerplexityは、これまで利用していたAmazonのデータベースサービス「DynamoDB」から、自社開発のキー・バリュー型データストア「CobbleDB」への移行を完了した。CobbleDBはRustというプログラミング言語で開発されており、大量のドキュメントを一括処理する際のクエリ遅延を大幅に削減するとともに、クラウドストレージにかかるコストの低減も実現している。

Perplexityは急成長するAI検索サービスとして、膨大な検索クエリを日々処理している。利用者が増えるにつれ、データベースの応答速度やコスト効率がサービス品質に直結する課題となっており、既製のクラウドサービスだけでは対応しきれない場面も出てきていた。こうした背景のもと、同社は自社のワークロードに最適化したデータベースを内製する判断を下した。

CobbleDBはキー・バリュー型のデータストアで、特定のキーに対応する値を高速に読み書きする仕組みに特化している。開発にはRustが採用されており、メモリ管理の安全性と処理速度を両立できる点がRustの特徴だ。今回の移行により、大きなドキュメントをまとめて扱う処理においてクエリの遅延が改善されたほか、ストレージコストの削減も確認されている。同社はこの新しいアーキテクチャが、大規模な本番トラフィックを効率よく処理できると説明している。

自社インフラの内製化は、大手テック企業が取り組んできたアプローチであるものの、スタートアップ段階の企業が本格的に取り組む例はまだ多くない。Perplexityがこの段階でデータベース層を自社開発へ切り替えた点は、同社がスケールアップの速度とサービス品質の両立を重視していることを示すと位置づけられる。既製のクラウドサービスは導入の手軽さに優れる一方で、特定の処理パターンにおいてはカスタム実装のほうが性能面・コスト面で有利になる場合があり、今回の移行はその一例といえる。

AI検索市場においては、応答速度はユーザー体験に直接影響を与える重要な指標だ。検索結果の生成にAIモデルの推論処理が加わるため、データベース層の遅延がボトルネックになりやすい。クエリ遅延を削減することで、最終的に利用者が体感する検索の速さにも好影響が及ぶという見方ができる。

今後の注目点は、CobbleDBの運用がさらに大規模なトラフィックでも安定して機能するかどうかだ。内製データベースはカスタマイズの自由度が高い反面、保守・運用のノウハウを社内に蓄積し続ける必要がある。Perplexityが今後もこの方向でインフラの自社開発を進めるのか、あるいは他の領域では既製サービスを活用しながらハイブリッドな構成をとるのかが、同社のエンジニアリング戦略を見極める上での観察点となるだろう。

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AI issue 編集部

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